カーポートの高さはどうやって決めたらいい?
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カーポートの高さって、意外と決めるのが難しいですよね。カーポートの屋根の横幅と奥行の大きさは、敷地に合わせることも多いため、すんなり決まったりします。ただ、高さに関しては「何を基準にしたらいいのか分からない」と悩む人も少なくありません。
サイズバリエーション
カーポートの大手メーカー3社の、柱のバリエーションを調べてみました。どのメーカーのカーポートも、柱の高さは規格サイズで2~3種類は用意されています。下記は、各メーカーの一般的なカーポートの高さの比較です。
- <リクシル> ネスカ ①標準柱(約2,200㎜) ②ロング柱(約2,500㎜) ③H28柱(約2,800㎜)
- <YKK AP> レイナポートグラン ①標準(2,000㎜) ②ハイルーフ(2,355㎜) ③ハイロング(2,800㎜)
- <三協アルミ> カムフィエース ①標準(2,250㎜) ②ハイルーフ(2,500㎜) ③ロング(2,750㎜)
ここに記載している寸法は、地面から梁(カーポートの屋根を支えている部材)の下までの長さのことです。この寸法よりも、駐車するお車の全高の方が低ければ、当たることなく駐車が可能ということです。
軽自動車はもちろん、ミニバンなどの比較的背の高い車であっても、一般的によく見かける車種であれば、全高は2メートルを超えることはありません。ほとんどの車が、標準の柱でも十分駐車することはできます。
屋根先の下がるカーポートは注意
高くするデメリット(悪い点)
カーポートの屋根の大きさは、広くするほど使い勝手がよくなります。ただ、高さに関しては高ければいいというものでもありません。そのため、理由もなく「とりあえずワンサイズ高くしておこう」と決めるのは、やめた方がいいです。なぜかと言うと、カーポートの高さは高くなるほど、下記のようなデメリットがあるからです。このようなデメリットを理解した上で、高さを決めましょう。
- 雨が吹き込みやすい
- 日光が入りやすい
- 風による揺れが大きい
- 除雪がしにくい
- 屋根上の掃除がしにくい
高さサイズの限界
高くしたい
当店は、リクシル専門店のため、リクシルのカーポートの場合の話をさせてもらいます。一般的なカーポートなら、規格の柱で一番背の高いものは「約2.8メートル」のH28柱で、強度の高い折板屋根のカーポートなら「3メートル」のロング柱30があります。それよりも、さらに高くしたいなら、「ネスカ」と「フーゴ」というカーポートのみですが、「特注柱」というものがあります。これがリクシルのカーポートの中では、一番背が高く「約3.6メートル」まで対応できます。キャンピングカー用にカーポートを建てたい人が、この特注柱にする方が多いです。
低くしたい
注意すること
最初に「標準の柱でもほとんどの車は駐車できる」というお話をしました。ただ、カーポートの高さは、お車の背の高さだけで決めてはいけません。例えば、お車の上にキャリアを装備したり、ハッチバックを上げたりといったこともあるため、実際の生活シーンまで考えておきましょう。せっかくのカーポートなのに、使い勝手が悪いとイヤですものね。
あとは、駐車スペースの地面は水平とは限りません。土地自体に勾配があったり、雨水を排水するための水勾配をつけてあったりと、傾斜があることが多いです。勾配があると、有効寸法を確保するためには、傾斜の低い側に建てる柱の高さを高くする必要があるため、そうなるとその分商品代も上がってしまいます。特に高さが「約2,800㎜」の柱は、急激に商品代が高くなり、工事代も上がります。それは、柱が長くなると、強度を保つために柱の中に芯材が入っているためです。
カーポートの最終金額は、実際に設置場所を調査しないと出してくれません。とりあえず、希望したい高さを自分なりに決めてみて、あとはプロに相談してみてください。