こんにちは、カーポート専門館の池本です。
大人気のLIXILカーポートSCが2025年6月にリニューアルされます!
毎年何かがバージョンアップして、他メーカーさんの追随を許さない充実したラインナップに進化が続いていますね。
今回は新たにリニューアルされるところはもちろん、現在の選択肢との比較もしながらカーポートSC全体の解説をしていきます。
これを読めばカーポートSCの商品情報はすべてがわかることを目指して書きますので、カーポートSCが気になっている方はぜひ最後まで読んでいってください。
カーポートSCが2025年6月にリニューアルされること(概要)
まずは新商品の情報をお伝えします。
積雪タイプのバリエーション追加

これまでは一般地域用の耐積雪強度20cmと、積雪用の50cmの2つでしたが、多積雪地域用の耐積雪強度100cmタイプが発売されます!
これで日本のかなりの地域でカーポートSCが工事できるようになりました。
そしてもう一つ、これは新商品としてはあまり強調はされていませんが、個人的には大きな変化があります。
耐積雪強度50cmタイプの2台用ですが、現在は柱6本ですが、2025年6月からは柱4本タイプになります!
現在よりも金額は下がりますし、使い勝手も良くなります。

さらに耐積雪強度50cmの1台用に横幅3.6mと4.2mの幅広タイプが追加されます。
積雪用のバリエーションがかなり充実しました。
本体カラーにダスクグレーが追加

まだあまり浸透していないかもしれませんが、2022年にLIXILさんが15年ぶりとなる新色を発売しています。
ダスクグレーというカラーですが、ブラックよりも落ち着いたトーンで高級感があり、傷がつきにくいという特徴を持っています。
このダスクグレーがカーポートSCでも選択できるようになりました!
ツートンや天井木調には対応していなくて、ダスクグレー単色の設定です。
ダスクグレーは金額がUPすることも注意が必要です。
照明にユニバーサルダウンライトが追加

ユニバーサルダウンライトはこれまでのダウンライトよりも高機能で、ライトの角度を変えることができます。
カーポートSCにはたくさんの照明が設定されていますが、天井に取り付けるタイプは
- ダウンライト
- シームレスラインライト
- ユニバーサルダウンライト
の3つから選択できるようになりました。
これまでのダウンライトの設定も残っているので、単純に選択肢が増えたということです。
サイドスクリーンにGスクリーン デザイン格子が追加

これまでカーポートSCで選択できるサイドスクリーンは
- 基本のサイドスクリーン
- Gスクリーン 目隠しフェンスタイプ
でしたが、2025年6月からは「Gスクリーン デザイン格子」も選択できるようになります。
このスクリーンは結構自由度が高く、取り付ける位置や格子の角度も調整することが可能です。
はい、新商品としては大きくこの4つですね。
- 積雪タイプのバリエーション追加
- 本体カラーにダスクグレーが追加
- 照明にユニバーサルダウンライトが追加
- サイドスクリーンにGスクリーン デザイン格子が追加
ここからはカーポートSCの全体像を解説しながら、全体の中でこれらの新商品がどのような役割を果たしていくのかを詳しく解説していきます。
カーポートSCの強度について
耐積雪強度
カーポートSCで選択できる耐積雪強度は
- 耐積雪強度20cm(一般地域用)
- 耐積雪強度50cm(商品名は1500タイプ)←一部仕様変更
- 耐積雪強度100cm(商品名は3000タイプ)←2025年6月発売
です。
耐積雪強度20cmで選択できるバリエーション
1台用(片支持)・2台用・2台用梁延長・3台用・3台用梁延長・後方支持(片支持)の6パターンです。

片支持の1台用に関しては、着脱式サポート柱を取り付けることで、耐積雪強度を30cmにすることが可能です。

耐積雪強度50cmで選択できるバリエーションは
1台用(両支持)・1台用梁延長・2台用・2台用梁延長の4パターンです。

選択できるバリエーション自体は変わらないのですが、2台用が柱6本から柱4本に変更されます。
個人的には1500タイプのこの変更は非常に大きいと思います。
柱本数が減ることで、
- 使い勝手が良くなり
- 商品代・工事代とも下がる
からです。
設置条件によっては、車のドアを開ける際、この間の柱がじゃまになることがありますが、柱4本だとその心配がなくなります。
単純に柱が少なくなることで商品代が下がり、工事代も安くなります。
急な大雪を想定することも多く、1500タイプの需要は意外と多いので、この仕様変更は個人的にはかなり嬉しいです。
また、1台用にも追加があります。
これまで選択できるサイズ横幅3.0m、3.3mでしたが、2025年6月からは
- 3.0m
- 3.3m
- 3.6m←New!
- 4.2m←New!
と3.6mと4.2mが新しいバリエーションとして追加されました。
幅広の1台用です。
耐積雪強度100cmで選択できるバリエーションは
1台用(両支持)・1台用梁延長)・2台用・2台用梁延長の4パターンです。

耐積雪強度50cmと100cmは同じバリエーションですが、柱本数が異なります。
50cmは4本で、100cmは6本の仕様です。
耐積雪強度50cmの2台用で梁延長をする場合、梁を6mよりも長くする(7.2m、8.1m)場合は、柱本数が6本になります。
耐積雪強度100cmの梁のMAXサイズは約6mまで。
→つまり、2台用で屋根を6mにする場合は梁を延長させることはできません。
耐積雪強度100cmに対応したことで、日本全国のかなりの範囲で工事できるようになりました。
また、積雪用には「凍上柱」の設定も追加されています。
凍上柱は積雪強度がアップするわけではなく、気温が特に下がる地域で使われる「地中深くに埋め込むことができる柱」です。
耐風圧強度
以前は「カーポートSCの耐風圧強度は◯◯m/sです」という設定だったのですが、2024年にほぼすべてのメーカーさんで「メーカー独自の耐風圧強度から、建築基準法に基づく基準風速V0に統一」されました。
その結果、カーポートSCの中でも強度が異なるケースもありますので、一覧にまとめておきますね。
- 1台用(積雪20cm):基準風速V0=40m/s
- 1台用+サポート柱:基準風速V0=44m/s
- 後方支持(積雪20cm):基準風速V0=38m/s
- 後方支持+サポート柱:基準風速V0=42m/s
- 2台用(積雪20cm):基準風速V0=42m/s
- 2台用梁延長(積雪20cm):基準風速V0=42m/s
- 3台用(積雪20cm):基準風速V0=42m/s
- 3台用梁延長(積雪20cm):基準風速V0=42m/s
- 1台用(積雪50cm):基準風速V0=46m/s
- 1台用梁延長(積雪50cm):基準風速V0=46m/s
- 2台用(積雪50cm):基準風速V0=46m/s
- 2台用梁延長(積雪50cm):基準風速V0=46m/s
- 1台用(積雪100cm):基準風速V0=46m/s
- 1台用梁延長(積雪100cm):基準風速V0=46m/s
- 2台用(積雪100cm):基準風速V0=46m/s
- 2台用梁延長(積雪100cm):基準風速V0=46m/s
基本的には「片支持(片流れ)」と「両支持」で基準風速V0が異なると考えてもらってOKです。
ただ、片流れタイプでも非常に強い強度を持っているのがカーポートSCですので、従来のカーポートと比較するとかなり安心できる強度です。
耐積雪強度50cm以上になると、すべてのパターンで基準風速V0が46m/sになります。
この強度は「最強折板カーポートのカーポートSW・ST」と同じですので、非常に安心できる強度です。
カーポートSCのカラーについて
カーポートSCのカラーは他のカーポートとは全く異なり個性的ですが、2025年6月からはさらに新色が追加されます。
新色は「ダスクグレー」と言いまして、このダスクグレーが追加されるとカラーの選択肢は以下のようになります。
- シャイングレーF
- ナチュラルシルバーF
- ブラック
- シャイングレーF+ブラック(ツートン)
- ナチュラルシルバーF+ブラック(ツートン)
- ブラック+オーク(天井木調)
- ブラック+チェリーウッド(天井木調)
- ブラック+クリエモカ(天井木調)
- ダスクグレー←New!

なんと9種類のカラーから選択することが出来ます!
ちょっと迷ってしまいそうですね・・・
ただ、大きくは3つに分類できるので、まとめながら解説していきます。
単一のアルミカラー
単一のアルミカラーとしては
- シャイングレーF
- ナチュラルシルバーF
- ブラック
- ダスクグレー
の選択肢です。
上2つのシャイングレーFとナチュラルシルバーFに関しては、他のカーポートやテラス屋根のシャイングレーやナチュラルシルバーとは異なります。
「F」はつや消しという意味で、従来のカラーとは違い、光の反射が少なく、シックで落ち着いた雰囲気になります。
次に、2025年6月の新しいカラーとして発売されるダスクグレーの紹介です。
LIXILさんからダスクグレーが発売されたのは2022年ですが、少しずつ対応する商品が増えていき、今回はカーポートSCやテラスSCで選択できるようになります。

ダスクグレーは
- 明るさを抑えた深みのあるカラー
- 遠目ではブラックに近いが、近くで見ると濃いグレー
- 表面が擦れても傷がつきにくい
- 劣化や腐食しづらく、美しい風合いを長期間維持
という特徴があります。
住宅の外壁がこのようなグレーの場合、カーポートをダスクグレーにすると、全体としては馴染みながらもカーポートをしっかり主張することも出来ます。
ここにブラックのカーポートを設置すると、カーポートが目立ちすぎると感じる人もいると思います。
ダスクグレーは落ち着いた雰囲気になりますが、存在感はしっかりあります。
金額はこれまでのアルミカラーの約10%UPです。
ツートンカラー
ツートンカラーに関しては従来から変更はなく
- シャイングレーF+ブラック
- ナチュラルシルバーF+ブラック
の2種類から選択できます。
天井木調タイプ
カーポートSCで特に人気のある「天井木調タイプ」も従来から変更はなく
- ブラック+オーク
- ブラック+チェリーウッド
- ブラック+クリエモカ
の3種類から選択できます。
本体がブラックの場合のみ天井を木目調にすることが出来ます。
金額はアルミカラーの30~40%UPになります。
カーポートSCのオプションについて
カーポートSCにはたくさんのオプションがありますが、新商品が追加されたオプションを中心に解説します。
照明(ライト)
カーポートSCには大きく「天井に取り付けるライト」と「柱に取り付けるライト」があります。
実際にはほとんどのケースでカーポートSC専用の「天井に取り付けるライト」が選択されます。
ここでは人気のある天井に取り付けるライトを解説します。
- ダウンライト
- シームレスラインライト
- ユニバーサルダウンライト←New!
ダウンライト

カーポートSC発売当初から設定されている人気のライトです。
基本の構成としては1台用で3灯、2台用で6灯の設定です。
ライトの真下を明るく照らしてくれます。
カーポートSCはかっこいいデザインですが、このダウンライトで夜もおしゃれに演出できるようになります。
シームレスラインライト

カーポートSCは屋根材がアルミで、カーポートの奥行方法に長いアルミ材を繋いでスタイリッシュでシャープなデザインが特徴的です。
この屋根材にピッタリに納まるのがシームレスラインライトです。
正直そこまで明るくはないのですが、間接照明のような柔らかい光で照らしてくれます。
基本の構成としては、1台用で1本、2台用で2本です。
専用の屋根材に埋め込むようになっているので、出っ張りがなくカーポートSCを代表する照明になりつつあります。
ユニバーサルダウンライト
2025年6月に新しく設定されるライト「ユニバーサルダウンライト」。
先ほど紹介したダウンライトの角度が変えられる高機能な最新のライトです。

ユニバーサルダウンライトを使えば、柔軟な照明計画に対応することが出来ます。
それぞれのライトの動作
ライトをどのタイミングで点灯したり消灯したりするかを選択できます。
選択肢はなんと4つもあるので、詳しく説明しますね。
センサ・スイッチなし
すべてのパターンで「トランス電源ユニット」という部品が入りますが、この「センサ・スイッチなし」タイプは、トランス電源ユニット内蔵の明るさセンサで自動点灯させます。
明るさの感度を調整できたり、ライトが点灯してから4時間後・6時間後、8時間後に自動消灯するなどの設定も可能です。
他のタイプより価格が安いということと、機能的にも問題なく使えるので次に紹介する人感センサの次に人気のタイプです。
人感センサ ON-OFF型

人感センサとは、人や車がセンサの検知範囲に入ると自動でライトが点灯する仕組みです。
人感センサタイプには2種類あり、ここではON-OFF型の紹介です。
上で書いている通り、人を検知してフル点灯してから、検知範囲に人がいなくなってから30秒後に消灯します。
点灯してから30秒後に消えるのではなく、検知範囲に人がいなくなってから30秒後に消えます。
人感センサ 段調光型

人感センサには2つのタイプがありまして、ここでは段調光型の解説です。
先ほど解説したON-OFF型は、パっと点いてパッと消える動作ですが、段調光型は
- センサに反応していない状態でも10%の明るさでほんのり照らす
- センサが反応すると1.5秒かけてジワッと100%の明るさになる
- 検知範囲に人がいなくなってから30秒後に3秒かけてゆっくり10%の明るさに戻る
です。
文字で書くと少し複雑に見えますが、実際に見てみると気持ちいいライトの動作です。
完全に消えずに10%でほんのり照らし続けてくれるので防犯にも有効です。
入切スイッチ付き
カーポートの柱や別途スタンドを建てたりして、手動のスイッチを作ることが出来ます。
実際にスイッチを押した感じも高級感はありますが、これまで紹介した3つの動作に人気があり、選択される方はそこまで多くはありません。
カーポートSCを選ぶ時の注意事項
最後にカーポートSCを選ぶ時のご注意事項を解説しておきます。
カーポートSCは非常に人気のあるカーポートですが、一般的なポリカの製品の2~3倍の金額になりますので、設置後に失敗した!とならないように解説していきます。
ライト(照明)は後づけできない
人気の天井に取り付けるダウンライト・シームレスラインライト・ユニバーサルダウンライトは、カーポートSCを建ててから後日に後付けすることができないオプションです。
物理的には、屋根材をすべて解体などをすればできるはできますが、メーカー規格としてもできないとしています。
(施工業者さんができるとなっても非常に高額になると思います)
そのため、ライトを取り付けたい場合は初期費用が上がってしまいますが本体と同時に工事をする必要があります。
屋根は完全遮光
カーポートSCの屋根材はアルミですので、光は完全にカットします。
屋根の下は日陰になるということですね。
日光を完全にカットするということは、車にとっては劣化を防いだり夏の暑さ対策にはもってこいです。

でも住宅の窓の近くにカーポートSCを建てる場合は、設置位置によっては窓に入っていた日光をカットしてしまう可能性があるので、十分に注意して設置する必要があります。
敷地が狭いところに取り付けると、さらに狭くなる
カーポートSCの柱は、一般的なカーポートよりも大きいサイズです。
例えばポリカ屋根のフーゴ1台用でしたら正面から見て158mmですが、カーポートSC1台用は190mmです。
カーポートSCは、アルミの屋根材を支えるために太めに設計されているんです。
例えば2.7mの敷地に横幅2.4mのカーポートSCを建てると、車が駐車できるスペースは約2.4mほどになってしまいます。
1台用で敷地が許すなら横幅2.7m以上に
これはカーポートSCに限った話ではないですが、片流れのカーポートの横幅は2.4m、2.7m、3.0mの規格になっていることが多いです。
サイズが大きくなるにつれて金額も上がるのですが、敷地が許すの出れば2.7m以上をおすすめします。
2.4mは車は屋根の下に入るは入るんですが、ちょっと狭いんですよね。
実際に2.4mを取り付けた後に「2.7mに変更したい」というご連絡をいただくこともあります。
屋根サイズを大きくするには、屋根部分をすべて解体する必要があるので、工事代がかなりかかってしまいますので、障害物などがない場合は2.7m以上をおすすめします。
これはカーポートSCだけではなくカーポート全般で言えることです。
サイドスクリーンは内側に取り付く
これまでの一般的なカーポートは、柱の外側にサイドスクリーンを取り付けることが主流でしたが、カーポートSCは柱の内側にサイドスクリーンを取り付けます。
この取り付け方法のメリットは、住宅側(敷地内)から見たときに柱がスクリーンの裏側に来るので、見栄えがいいことです。
デメリットが2つあります。
1つ目は、サイドスクリーンの厚み分、敷地が狭くなります。
広い駐車場なら問題ないですが、狭い場合は注意が必要です。
2つ目は、サポート柱の収納が難しくなることです。
片流れの場合は、サイドスクリーンを取り付ける場合、サポート柱もセットでの取り付けになります。
サポート柱は着脱式で、収納場所はカーポートの主柱ですが、サイドスクリーンが手前に来ているので、収納しづらいことが多く、物置などに収納をお願いすることもあります。
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