カーポートSCとガレージどっち?価格と後悔しない選び方

「カーポートSCのかっこよさに惹かれるけど、愛車を完全に守るならガレージなのかな…」
「でもガレージって、倉庫みたいでデザインがちょっと気になる…」

こんな風に、最高級のカーポートと、最強の守りを誇るガレージで揺れ動いていませんか?

実はこの2つ、金額だけで比較すると大きな落とし穴があります。
特にガレージに関しては、本体価格以外にかかる「見えない費用」と、建てた後に毎年かかり続ける「税金」の話を知らないと、「思った以上に費用がかさんでしまった」と後悔する可能性があります。

今回は、エクステリア業界歴約20年の私が、デザイン性最強の「カーポートSC」と、守備力最強の「ガレージ」について、2026年現在の相場観と、カタログには載っていない「工事のリアル」を徹底比較します。

この記事のポイント
  • カーポートSC高級仕様とガレージ標準モデルの価格は意外に近い
  • ガレージの手動シャッターは毎日の開閉が大きなストレスになる
  • ガレージは基礎工事必須で工期が長く雨天順延のリスクが高い
  • ガレージは「建物」扱いのため固定資産税の申告と納税が必要
この記事の執筆者

コウケンNET 池本

エクステリアの全国販売約20年、対応件数は約6万件。誠実な対応とプロとしてお客様のためになる提案を一番大切にしています。カーポートSCとガレージ選びで迷っている方の「後悔しない選択」をサポートします。

目次

【金額対決】カーポートSC vs ガレージのリアルな相場

まずは、皆さんが一番気になる「金額」から見ていきましょう。
「商品はかっこいいけど、いくらするの?」ここが重要ですよね。

今回は、商品代の割引、標準的な工事費、そして消費税まで全部含んだ「概算金額」でお伝えします。
後から「工事費は別です」と言われてがっかりしないよう、オプションなしの一番ベーシックな状態での総額比較です。

  • カーポートSCの価格相場
  • ガレージの価格相場(エントリー&高級)
  • 両者の意外な価格接近ゾーン

カーポートSCの相場(2026年版)

まず、LIXILが誇る今一番指名買いが多い「カーポートSC」からです。
屋根と柱だけで構成されたミニマルなデザインで、グッドデザイン賞ベスト100にも選ばれた「魅せるカーポート」ですね。

2026年現在のリアルな工事費込み相場観は以下の通りです。

【1台用】
標準カラーであれば、総額で約35万円〜45万円です。
天井を木目調にランクアップすると、総額約50万円〜になります。

【2台用】
標準カラーで総額約80万円〜90万円
そして人気の天井木目調になると、総額約110万円〜が目安となります。

どうでしょうか。「カーポートに100万!?」と驚かれる方もいるかもしれません。
確かに一般的なポリカーボネート屋根のカーポートなら、2台用でも40〜50万円で施工可能です。

しかし、SCの2台用・木目調となると、これくらいが今のスタンダードです。
ただ、この金額を出せば、家の外観が劇的にランクアップすることは間違いありません。
「家がかっこよく見える」という付加価値にお金を払う感覚に近いかもしれませんね。

ガレージの相場:エントリーと高級の壁

対するガレージですが、こちらは「エントリーモデル(標準的なガレージ)」と「高級モデル」で全く世界が違います。
今回は、有名なイナバ物置さんの商品を例に、商品代・基礎工事・組立費・消費税などを含んだ「総額の目安」を見てみましょう。

【エントリーモデル(ガレーディアなど)】
いわゆるスタンダードなシャッターガレージです。

1台用の場合、総額で約80万円〜100万円
内訳としては、商品代が約50万円、工事費が約40万円といったイメージです。

2台用になると、総額約140万円〜180万円
商品代が約90万円、工事費が約70万円ほどかかります。

お気づきでしょうか?
ガレージは「基礎工事」が必須になるため、カーポートに比べて工事費の比率が非常に高いのが特徴です。

【高級モデル(アルシアなど)】
デザイン性を高めた、まさに「大人の隠れ家」的なガレージです。
内装の質感や外観のフラット感が全く別物になり、憧れる方も多いモデルです。

こちらは1台用でも総額約200万円〜
2台用になると総額約350万円〜と跳ね上がります。

こう比較してみると、非常に興味深い事実が見えてきます。
**カーポートSCの最高級仕様(2台用木目調 110万円〜)は、エントリーモデルのガレージ(140万円〜)と、意外と近い価格帯にいる**のです。

「あと30〜40万頑張れば、カーポートじゃなくてガレージが建つのか…」
そう考えると、この2つで迷うのは非常に理にかなった悩みなんですね。
一方で、高級ガレージになると一気に200万、300万の世界ですので、ここは完全に別予算として考える必要があります。

【用途・特徴】スタイルのSC vs 守りのガレージ

金額の次は、使い勝手と機能性です。
ここが一番の悩みどころですよね。

「雨に濡れたくない」「車を汚したくない」「かっこよくしたい」
様々な要望があると思いますが、それぞれの得意分野は明確に分かれています。

  • カーポートSCの限界とデザイン性
  • ガレージの圧倒的な守備力と「手間」
  • ガレージだけの特権「趣味の空間」

カーポートSC:あくまで「簡易車庫」だが美しい

カーポートSCは、どれだけ高級でもあくまで「カーポート」です。
つまり、構造は「柱」と「屋根」がベース。壁はありません。

オプションでサイドパネルを取り付けることはできますが、それでも隙間はありますし、完全に密閉することはできません。
台風のような強い雨風の時は、横から雨が吹き込んできますし、砂埃や花粉も入ってきます。

「雨の日に傘をささずに乗り降りできる」という点では非常に優秀です。
しかし、「車を完全に汚したくない」「台風の飛来物から守りたい」「黄砂から守りたい」という要望に対しては、限界があるのが正直なところです。

その代わり、開放感やデザイン性は抜群です。
車のドアの開け閉めもスムーズですし、視線を遮らないので敷地が狭く見えることもありません。

特に、天井材を「木目調」にすると高級感が一気に跳ね上がります。
さらに、ダウンライトやシームレスラインライトなどの「照明」を取り付ければ、夜は愛車を美しく照らすギャラリーのような空間になります。
夜帰宅した時に、暖かい光に包まれた愛車を見る満足感は、何物にも代えがたいものがあります。

また、「梁延長(はりえんちょう)」という、あえて柱を外側に飛ばす仕様も選べます。
これをすることで、敷地の端から端までをアーチのようにデザインできて、まるで自宅のエントランスゲートのような構えを作ることができます。
家全体のデザインを邪魔せず、むしろ「格」を引き上げてくれる。これがカーポートSCの最大のメリットです。

ガレージ:最強の要塞と「手動」の罠

一方でガレージは、四方を壁とシャッターで完全に囲えます。
これはもう、車を守るという点では「最強」です。

雨風が入らないのはもちろん、砂埃や花粉もシャットアウト。
さらに、物理的に車が見えなくなるので、イタズラや盗難のリスクも激減します。
まさに「愛車の個室」を手に入れることができます。

ただし、ここで一つ大きな注意点があります。
それは「シャッターの開閉手間」です。

ガレージのシャッターには「手動」と「電動」がありますが、毎日車を使うなら電動が絶対におすすめです。
これ、カーゲートと同じ考え方なんですが、運用面を考えると手動はかなり手間がかかります。

例えば、朝出発する時の動作を想像してみてください。
まずガレージのシャッターをガラガラと手で開けて、車に乗ります。
ガレージから車を出して、また車から降りて、シャッターを閉める。
これでやっと出発できます。

帰ってくる時も同じです。
ガレージの前に車を寄せて、車から降りてシャッターを手で開ける。
車を駐車して、また降りてシャッターを閉める。

毎日これだと、正直かなり面倒だと思いませんか?
特に雨の日。わざわざ車から降りて、傘をさしてシャッターを開け閉めする。
「濡れないためのガレージなのに、開閉で濡れる」という本末転倒なことが起きてしまいます。

電動シャッターなら、車の中からリモコン一つで「ウィーン」と開けて、そのまま中に入れます。
この優越感と便利さは、ガレージオーナーだけの特権です。
予算は上がりますが、ここをケチると後悔するポイントNo.1と言っても過言ではありません。

ガレージオーナーの特権「趣味の空間」

もう一つ、ガレージにはカーポートには絶対に真似できない大きなメリットがあります。
それが「趣味の空間」として使えることです。

壁があるので、棚を置いて工具を並べたり、キャンプ用品やゴルフバッグを収納したりできます。
車を停めるだけでなく、自分だけの「秘密基地」にできるんです。

休日にシャッターを閉めれば、誰にも邪魔されずに車いじりをしたり、椅子を持ち込んでコーヒーを飲んだり。
雨の日でも関係なく趣味に没頭できる。
この「男のロマン」的な空間を手に入れたいなら、迷わずガレージを選ぶべきです。

ただし、その分、存在感(圧迫感)はあります。
敷地に「ドン!」と大きな箱が建つわけですから、窓の前が塞がれてリビングが暗くなったり、庭が狭く感じたりすることもあります。
配置計画はカーポート以上に慎重に行う必要があります。

【工事と税金】ここが決定的な違い

ここまで聞いて「やっぱり守備力重視でガレージかな」と思った方。
ちょっと待ってください。ここからがお金と時間のリアルな話です。
商品カタログにはあまり詳しく書かれていない、でも契約前に絶対に知っておくべき「工事」と「税金」の違いについて解説します。

  • 工期の長さと雨天リスクの違い
  • 基礎工事の工程詳細
  • 固定資産税の有無と申請手続き

1. 工事期間の違い:2日 vs 2週間

まず、工事にかかる期間が全く違います。

【カーポートSCの場合】
工事は非常にスピーディーです。
基本的には1日から2日で終わります。
オプション(サイドパネルや照明など)が多くても、3日あれば完成することがほとんどです。

例えば、土曜日に着工して、日曜日は近隣への騒音配慮でお休みし、月曜日に完成。
そんなスケジュール感で、あっという間に建ってしまいます。

【ガレージの場合】
こちらはカーポートよりは大掛かりな建築工事に近いイメージになります。
先ほど触れた「布基礎(ぬのきそ)」を作る必要があるので、工程が大きく2つに分かれます。

まず「第1期工事」で、地面を掘って鉄筋を組み、基礎のコンクリートを作ります。
そしてコンクリートが固まるまで、数日間の養生期間(待機期間)が必要です。
この基礎工事だけで、最低でも1週間は見ておく必要があります。

その後、「第2期工事」でやっとガレージ本体を組み立てて、最後にお土間コンクリートを流します。
これらをトータルすると、最短でも2週間くらいはかかると思ってください。

しかも、工期が長いということは、それだけ「雨のリスク」も高まるということです。
雨が降るとコンクリート工事はできませんし、本体工事にも影響が出ます。
もし工事期間中に雨が続くと、2週間が3週間…と工期がさらに延びてしまうリスクも十分あり得ます。

「納車に合わせてすぐ使いたい!」と思っても、ガレージの場合は余裕を持ったスケジュールでないと間に合わない可能性があります。
この時間差は、計画段階でしっかり計算に入れておきましょう。

2. 固定資産税(税金)の違い

そしてもう一つ、忘れてはいけないのが税金の話です。
これは「後から知って驚いた」という方が多いポイントです。

【カーポートSCの場合】
基本的には固定資産税の対象にはなりません
土地への定着性はありますが、「外気分断性(壁で囲われているか)」の要件を満たさないため、建物とはみなされないからです。
(※極端にサイドパネル等で囲ったりしなければ、ただの屋根と柱なので課税されません)

【ガレージの場合】
こちらは「屋根があり、3方向以上が壁で囲われていて、基礎に定着している」という、家屋(建物)の要件を完全に満たします。
つまり、間違いなく固定資産税がかかります。

「えっ、毎年税金払うの?」と不安になるかもしれません。
ただ、これに関しては「最大の落とし穴」というほど過度に恐れる必要はないかもしれません。

金額としては、建物の評価額によりますが、一般的なガレージであれば毎年数千円から、大きくても数万円程度です。
100万円、200万円のガレージを建てる予算がある方にとっては、そこまで家計を圧迫する大きな負担ではないはずです。

ただ、重要なのは「手続きが必要」ということです。
基本的に、ガレージを建てたらご自身で役所に申請(家屋調査の依頼など)をする必要があります。
建物の登記までするかどうかは判断が分かれるところですが、少なくとも課税課への申告はルールとして必要です。

「役所に見つかったら払えばいいや」というものではなく、ルールとして申告が必要ですので、この税金のランニングコストと、申請の手間は発生するということを覚えておいてください。

総括:デザインと手軽さならSC、守りと趣味ならガレージ

この記事のまとめです。

  • カーポートSCの高級仕様とガレージのエントリーモデルは価格帯が近い
  • SCは美観向上と手軽さが魅力、ガレージは完全防御と趣味空間が魅力
  • ガレージの手動シャッターは毎日の開閉が手間になるため電動推奨
  • ガレージは基礎工事により最低2週間の工期が必要で天気の影響を受ける
  • ガレージは建物扱いとなり固定資産税の対象・申告が必要である

あなたはどちら派でしたか?

「自分の敷地にはどっちが入るのかな?」
「今の車のサイズだと、どの大きさを選べばいいのかな?」
「具体的な見積もりを見てから考えたいな」

という方は、ぜひ一度、お近くの専門店に相談して、現地を見てもらうことをお勧めします。
カタログだけでは分からない、敷地特有の条件や、実際の使い勝手のアドバイスがもらえるはずです。

大きな買い物ですので、メリットもデメリットもしっかり理解した上で、後悔のない選択をしてくださいね。

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この記事を書いた人

リクシルのエクステリア商品の専門家。
約20年、外構エクステリア業界に携わっています。
日本全国のお客様と60,000件以上関わらせてもらいました。
使い勝手が良く、コストを下げる提案が得意です。

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