カーポートR型とF型の違いを徹底比較|後悔しない選び方

2台用カーポートを検討していると、必ず出てくるのが「R型とF型、どっちがいいの?」という疑問です。見た目の違いだけだと思われがちですが、実は価格も、風に対する強度も、選べるオプションも結構違うんですね。しかも2台用に関しては、金額が安い方が強度が高いという意外な逆転現象もあります。

この記事では、エクステリア業界約20年の経験をもとに、R型とF型の基本的な違いから、価格差、風に対する強度、F型でしか選べない限定機能まで、プロの視点から詳しく解説していきます。これを読めば、あなたに合ったカーポートがきっと見つかりますよ。

この記事のポイント
  • R型とF型の基本的な違い(デザイン・価格・雨の流れ方)を解説
  • 風に対する強度は2台用でR型が優位、1台用は逆転する
  • F型限定の「梁延長タイプ」と「ブラックポリカ」の機能を紹介
  • 究極のF型として「カーポートSC」という選択肢も解説
この記事の執筆者

コウケンNET 池本

エクステリアの全国販売約20年、対応件数は約6万件。誠実な対応とプロとしてお客様のためになる提案を一番大切にしています。カーポート選びで迷っている方の「後悔しない選択」をサポートします。

目次

R型とF型の基本的な違いを知ろう

  • デザインの違い:曲線的なR型とシャープなF型
  • 価格の違い:2台用はR型の方が安い
  • 雨や雪の流れ方:構造による特性の違い
  • 耐積雪強度の選択肢:R型の方が幅広い

デザインの違い:曲線的なR型とシャープなF型

まずデザインについてですが、R型とF型では見た目の印象がかなり違います。R型は「アール屋根」と呼ばれ、屋根がなめらかにカーブした曲線的なデザインになっています。柔らかい印象があり、和風の住宅や南欧風の住宅との相性が良いですね。

一方、F型は「フラット屋根」と呼ばれ、直線的でモダンな印象です。シャープなデザインで、シンプルモダン系の住宅によく合います。

10年くらい前まではR型が圧倒的に売れていて、8割以上がR型でした。でも最近は完全に逆転して、今は7割くらいがF型なんですね。これはやっぱり、シンプルモダン系の住宅が増えてきたことが大きいと思います。住宅のデザインがシンプルになってくると、カーポートもF型の方がマッチするんですよ。

リクシルさんの商品で言うと、「フーゴ」と「ネスカ」という商品がR型とF型を選べるようになっています。どちらもポリカーボネート屋根のスタンダードなカーポートですね。

価格の違い:2台用はR型の方が安い

続いて価格についてですが、2台用の場合はR型の方が安くてF型の方が高いです。これは意外に思われる方も多いんじゃないでしょうか。

具体的にネスカで比較してみましょう。横幅5.4m、奥行き5m、高さ2.2mで、屋根材は一般的なポリカーボネートの場合、ネスカF 2台用は660,700円(税抜定価)、ネスカR 2台用は552,300円(税抜定価)となっています。定価ベースで見ると、約11万円の差があるんですね。

2026年1月現在の価格です

ただ、実際には商品の割引がありますので、この11万円ほどの差は縮まります。だいたい半分くらいになるんじゃないかなと思いますけど、それでも5万円以上変わるとなると、結構な金額差ですよね。

1台用だとそこまで大きな差はないんですけど、2台用になると形がガラッと変わるので、価格差も出てきます。2台用のR型は屋根が左右に分かれて流れる構造、F型は一枚の大きな屋根という構造の違いが、この価格差に影響しています。

雨や雪の流れ方:構造による特性の違い

雨や雪の流れ方については、優劣というよりも特性が違うと考えてください。どちらが良いというわけではなく、敷地の状況に合わせて選ぶのがポイントです。

R型の場合は、正面から見て屋根の左右に水が落ちていきます。左右に雨樋がついていて、そこから排水される構造ですね。雪に対しても同じ考え方で、左右に雪が落ちることになります。

F型の場合は、基本的には道路側の屋根を低くすることがほとんどなので、水は道路側に流れていきます。雨樋は左右どちらかに1本下に伸びて、そこから雨を落とす形になります。左右どちらにするかは選べますよ。雪も道路側に落ちる構造になっています。

隣の敷地に水や雪が落ちると困るという場合は、R型で左右に落とすか、F型で道路側に落とすか、敷地の状況に合わせて検討してみてください。

耐積雪強度の選択肢:R型の方が幅広い

ネスカやフーゴはさほど雪が積もるような場所では取り付けすることがない商品なのですが、一応補足しておきますと、フーゴに限った話ですが、F型は一般地域用の耐積雪強度20cmのみなんですね。

一方でR型は、基本の20cmに加えて、30cmの900タイプ、さらに耐積雪強度50cmの1500タイプも選ぶことができます。なので、ある程度雪が降る地域でフーゴを検討される場合は、R型の方が選択肢が広がりますね。

ただ、本格的に雪が降る地域では、ネスカやフーゴよりも積雪地域向けの専用商品を検討された方が良いと思います。中途半端な強度で無理をすると、雪の重みで屋根が潰れる危険性がありますので。

風に対する強度を比較:意外な逆転現象

  • 基準風速V0とは何か
  • 2台用の強度比較:R型が優位
  • 価格と強度の逆転現象
  • 1台用は逆:F型の方が強い

基準風速V0とは何か

ここからが非常に重要なポイントなんですけど、風に対する強度を見ていきましょう。カーポートには「基準風速V0」という基準があって、これが大きいほど風に強いということになります。

基準風速V0は、その地域で想定される風の強さを数値化したもので、日本全国それぞれの地域で基準値が定められています。カーポートの製品カタログには、その製品がどの基準風速に対応しているかが記載されていますので、お住まいの地域の基準風速と照らし合わせて選ぶことが大切です。

一般的に、台風が多い沿岸部や高台は基準風速が高く設定されています。内陸部で比較的風の影響が少ない地域は基準風速が低めになっています。お住まいの地域の基準風速は、工事業者に確認すれば教えてもらえますよ。

2台用の強度比較:R型が優位

2台用のR型とF型を比較すると、興味深い結果が出ています。フーゴR 2台用は42m/秒で最も強く、フーゴF 2台用は40m/秒、ネスカR 2台用も40m/秒、ネスカF 2台用は36m/秒となっています。

見ていただくとわかりますが、2台用に関してはR型の方がF型より風に強いんですね。同じフーゴで比較しても、R型の方が2m/秒高い数値になっています。ネスカで比較すると、R型とF型では4m/秒の差があります。

価格と強度の逆転現象

ここで面白いのが、先ほど説明した価格との関係なんです。R型はF型より金額が安い、しかもF型より風に強い。逆にF型はR型より金額が高い、しかもR型より風に弱い。こういう逆転現象が起きているんですね。

「じゃあR型の方がいいじゃん!」って思いますよね。ただ、ここで正直にお伝えしますと、これはあくまで基準上の数字なんです。私も長年この仕事をしてきましたけど、F型の方が台風の被害が多かったかと言われると、そんなことはないんですよね。私の経験ではそこまで変わらないです。

ただ、事実として純粋な強度を考えたときにはこうなっているので、これはお伝えしておく必要があると思います。誤解のないように言っておくと、F型が弱いというわけじゃなくて、どちらも一般的な基準はしっかり超えています。あくまでR型と比較した場合の話ですね。

1台用は逆:F型の方が強い

ちなみに1台用は逆で、F型の方がR型より強いんですよ。1台用は金額もそこまで変わらないので、強度だけが違うという認識でいいですね。

なぜ1台用と2台用で強度の優劣が逆転するのかというと、構造の違いが関係しています。1台用と2台用では屋根の支え方や柱の配置が異なるため、風に対する耐性も変わってくるんです。

1台用を検討されている方は、F型の方が強度面で優位だということを覚えておいてください。デザインの好みと強度、両方を考慮して選ぶと良いですね。

F型でしか選べない2つの限定機能

  • 梁延長タイプで駐車スペースを有効活用
  • ブラックポリカで高級感と遮光性を実現
  • F型が選ばれる本当の理由

梁延長タイプで駐車スペースを有効活用

ここからが本題と言ってもいいかもしれません。「じゃあなぜF型がこんなに売れているの?」という話なんですけど、デザインの相性に加えて、F型にしかない機能があるんですね。

1つ目が「梁延長タイプ」です。これは梁を延長させることで、柱を敷地の外側に持っていけるという機能なんですね。どういうことかというと、通常カーポートの柱は駐車スペースの横にあるじゃないですか。この柱が邪魔で車の出し入れがしにくかったり、車を降りた後のスペースが狭くなったりするんですね。

梁延長タイプを使うと、柱を外側にずらせるので、駐車スペースが実質的に広がるんです。車の乗り降りがラクになりますし、玄関までの動線もスッキリします。これ、R型にはない機能なので、駐車スペースを最大限活用したい方には非常に大きなメリットになります。

ブラックポリカで高級感と遮光性を実現

2つ目が「ブラックポリカ」です。正式にはポリカーボネートのブラックマットという名前なんですね。一般的には「ブラックポリカ」と呼ばれることが多いです。

これ、かなり人気があるんですよ。通常のポリカは光を通すんですけど、ブラックポリカは遮光性が高くて、車内が熱くなりにくいというメリットがあります。夏場に車に乗り込んだとき、ハンドルが熱くて握れないという経験をされた方も多いと思いますが、ブラックポリカならその問題がかなり軽減されます。

見た目もすごくかっこいいんですよね。高級感が出ます。モダンな住宅にブラックポリカのカーポートを合わせると、統一感のあるスタイリッシュな外観になります。

で、このブラックポリカ、F型では選択できるんですけど、R型では選択できないんです。ブラックポリカを使いたい方は、必然的にF型を選ぶことになりますね。

F型が選ばれる本当の理由

F型が7割も売れている理由は、単にデザインだけじゃないんです。梁延長タイプとブラックポリカ、この2つの限定機能があるからこそ、多少価格が高くてもF型を選ぶ方が多いんですね。

特に梁延長タイプは、敷地を有効活用したい方にとっては非常に魅力的な機能です。柱の位置で悩んでいる方は、一度F型の梁延長タイプを検討してみてください。

逆に言うと、この2つの機能が必要なければ、価格も安くて強度も高いR型を選ぶのが合理的な判断になります。自分にとって何が大切かを整理して選ぶことが、後悔しないカーポート選びのポイントです。

究極のF型?カーポートSCという選択肢

  • ネスカ・フーゴとは全く違う商品
  • アルミ屋根の安心感
  • 耐積雪強度100cmまで対応

ネスカ・フーゴとは全く違う商品

F型を検討している方にもう1つお伝えしたい商品があります。それが「カーポートSC」です。これ、ネスカやフーゴとは全然違う商品なんですけど、形状としてはF型、つまりフラットな屋根になっています。

カーポートSCは、金額がネスカやフーゴの2倍から3倍します。正直、結構上がります。でもですね、その分の価値は十分にあるんですよ。

まず最大の違いは屋根材がアルミだということ。ネスカやフーゴはポリカーボネートという樹脂の屋根なんですけど、カーポートSCはアルミの屋根なんですね。これ何が良いかというと、ボルトでしっかり固定されているので、台風のときに屋根が外れて飛んでいくという心配がほぼないんです。

ポリカーボネートの屋根は、強風で結果的に外れてしまうことがあります。よく「本体を守るために外れるように設計されている」という説明を聞くことがあるんですけど、実はそうではなくて、単純に風の力に負けて外れてしまうということなんです。でもカーポートSCはアルミ屋根をボルトでしっかり固定しているので、そういう心配がありません。

アルミ屋根の安心感

私も今までたくさんのカーポートSCを工事してきましたけど、破損する不具合は一切起こっていません。これは本当に安心感がありますね。

カーポートSCの特徴として、勾配が正面から見て左右のどちらかになっているという独特な構造があります。ネスカやフーゴのF型は道路側に向かって勾配がついているんですけど、カーポートSCは左右どちらかに水が流れていく構造なんですね。これによって、スッキリとしたデザインが実現しています。

そしてカーポートSCにも、先ほど紹介した梁延長タイプがあります。柱を外側に持っていける機能ですね。これはF型と同じ考え方です。

屋根材シャイングレーF

耐積雪強度100cmまで対応

耐積雪強度についても、カーポートSCは優秀です。一般地域用の20cmはもちろん、50cm、さらに100cmまで対応することができます。雪が心配な地域でも安心して選んでいただけますね。

カーポートSCがおすすめな方は、予算に余裕があって長期的な安心を求める方、台風が多い地域にお住まいの方、デザイン性を最優先したい方、雪が多い地域でデザイン性と強度が必要な方です。

ただ、ネスカやフーゴの2倍から3倍の金額になりますので、予算との相談になりますね。長い目で見たときに、安心感を取るか、コストパフォーマンスを取るか、じっくり検討してみてください。

総括:R型とF型の違いを理解して後悔しないカーポート選びを

この記事のまとめです。

  • R型は曲線的で柔らかい印象、F型は直線的でモダンな印象
  • 10年前はR型が8割だったが、現在はF型が7割と逆転している
  • 2台用の価格はR型の方が約5万円以上安い
  • 風に対する強度は2台用でR型が優位(フーゴR 42m/秒が最強)
  • 1台用は逆でF型の方がR型より強い
  • F型限定機能として「梁延長タイプ」がある
  • 梁延長タイプは柱を外側に移動でき、駐車スペースを有効活用できる
  • F型限定機能として「ブラックポリカ」がある
  • ブラックポリカは遮光性が高く、車内が熱くなりにくい
  • R型がおすすめ:コスパ重視、和風・南欧風住宅、強度重視の方
  • F型がおすすめ:モダン住宅、梁延長・ブラックポリカが必要な方
  • カーポートSCは究極のF型として検討の価値がある
  • カーポートSCはアルミ屋根で台風時の飛散リスクがほぼない
  • カーポートSCは耐積雪100cmまで対応している
  • どちらを選んでも後悔することはほとんどないが、住宅との相性は重要
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この記事を書いた人

リクシルのエクステリア商品の専門家。
約20年、外構エクステリア業界に携わっています。
日本全国のお客様と60,000件以上関わらせてもらいました。
使い勝手が良く、コストを下げる提案が得意です。

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